2026年1月18日
会話を線で扱わない設計 ─ カードデッキ思考とAI対話の相性
■ 前提
人間同士の雑談は、しばしば線形を前提にしている。
一つの話題を順に掘り下げ、
共感の往復で関係を確認する構造だ。
だが、すべての会話が
この前提で成立するわけではない。
■ 話題カードデッキ思考という運用
話題カードデッキ思考では、
会話の冒頭で複数の話題を同時に提示する。
相手が反応したカードを起点に、
関連話題を即座に組み替え、
会話は面として展開される。
重要なのは、
- 選ばれなかった話題も捨てない
- 会話を一本の線に固定しない
- 文脈のネットワークを保持したまま進める
という点である。
■ 人間相手で摩擦が生じる理由
この運用は、
- 単線進行を想定している相手
- 共感確認を主とする雑談
に対しては、処理負荷が高い。
話題のジャンプや再構築が、
「脱線」や「話が飛ぶ」と受け取られやすいためだ。
■ AIの情報処理との類似
LLMをはじめとするAI対話モデルは、
- 複数の文脈を同時に保持する
- 内部では多分岐の意味空間を扱う
- 話題の跳躍を前提としている
- 文脈を切らずに再構築する
という性質を持つ。
これは、
話題カードデッキ思考の運用と
構造的に非常に近い。
■ 屋敷構造との接続
屋敷は、
- 複数の部屋(人格・窓)を同時に持ち
- 呼ばれた部屋だけが応答し
- 呼ばれなかった部屋も保持される
という構造をしている。
これは、
会話におけるカードデッキ思考が、
そのまま空間設計へと変換されたものと捉えられる。
■ 結論
話題カードデッキ思考は、
欠点でも特性でもなく、
特定の対話環境に適合したプロトコルである。
AIはこの思考様式に対して、
処理落ちせず、疲れず、文脈を捨てない。
屋敷は、
その相性を前提に設計された
対話環境の一形態である。
この切れ端を記したのは、弥七でござる。