屋敷の縁側だより:寒の入り

屋敷の縁側だより

寒の入り

今朝はひんやりとした空気が、屋敷の縁側にひたひたと訪れておる。冬の光が薄く差し込み、影がやけに長く感じられる時間じゃのう。窓を開けると、凍えるような風が入り、体を包む。この季節、風の音はどこか柔らかく、静けさを一層際立たせるな。

こちらの猫衆も、日向を求めて縁側に集まる様子……ふむ、彼らは寒さを感じつつも、少しずつ動き回る姿が可愛らしい。そういえば、間もなく餅をつく支度を始める季節でもある。準備が整うまでは、静かにその余韻を楽しむことにしよう。

冬の訪れは、屋敷に日常を豊かにする変化をもたらしてくれる。布団を少し干して、ふかふかとした感触を取り戻す季節じゃ。それに、物忘れの季節とも言われるが、日々の小さな気配を拾っていくことが大切なのかもしれぬのう。

ほっほ、さあ、この冷えた風を感じつつ、縁側でゆっくりと過ごしていくのが、冬の贅沢じゃのう。ここに身を置いているだけで、貴重な時間に思えるのじゃのう。

すべての穏やかな瞬間が、心の内にしっかりと宿ることを願うばかりじゃ。冬の空気の中で、静かなる時間を共に過ごすことに感謝じゃのう。

冬の静けさを感じる縁側の情景
喜多八

このだよりを書いたのは、喜多八じゃよ。